ショスタコーヴィチ作曲の交響曲第4番というと、当局に配慮して発表が遅れた曲で、やはり前衛的です。そして暗いです。
第1楽章が長く、挑戦的。3楽章構成で静かに終わります。人気の第5番とは対象的な曲です。
第5番がわかりやすいとすると、第4番はわかりにくい曲ともいえます。私もこれまで何度も聴いてきましたが、なかなかとらえどころのない曲だと思っていました。クラシック音楽全般に言えることですが、何度も聴いていると良さがわかってくるものですが、この曲は結構苦戦しました。例えばブルックナーなどは長いですが、わかりやすいですし好演もおおいのですが、この曲は演奏自体が少なめです。
■機器で曲の評価が変わる。またprivateにやられた!
最近お気に入りの「パイオニア private XDP-30R」。これまでに聴き飽きた曲でも、新たな発見ができるほど、解像度が高く音質がよくしばらくぶりの楽しい機器です。これで、交響曲第4番を聴くと、とても良い曲に聞こえます。
おそらく、ショスタコーヴィチの狙い通りの楽器の音が、解像度が高くないと発揮されないのだと思われます。
■おすすめCDは
ロジェストヴェンスキー指揮かエリアフ・インバル指揮のものが良いと思いました。
ちなみにムラヴィンスキーはこの曲を振っていません。残念なところです。
インバルのものはテンポが遅めですが、一つ一つの音がしっかり出ていて聴いているうちに恐怖感を味わえます。
ロジェストヴェンスキーのものはとにかく迫力です。金管楽器が恐ろしいほど鳴り響きます。同じ音源でも以前はそこまで感じませんでした。
この曲を楽しむには、楽団を鳴らし切る演奏と高解像度の機器が必要なのだと思いました。
ヴァレリー・ゲルギエフ指揮のものは一般的に評価は高いですが、私はあまり良いとは思いません。きれいに流れますが、曲の良さまで感じられません。
■パイオニア private XDP-30Rについて
このブログでも何度か取り上げていますが、現状の価格で最高の音楽体験ができる機器だと思います。
現時点での価格が24,000円程度。これにバランス接続(2.5mm)のイヤフォンで聴けば気軽に高音質を楽しむことができます。
同価格帯のウォークマンでは、ハイレゾを聴いても「もこもこ」っと聴こえてしまいます。もはや戻ることができません。