■あらためて驚き
最近は、テンポの良い演奏が多くなってきている中、重厚でゆったりとしたエフゲニー・スヴェトラーノフの指揮は、少し前時代的に感じていました。
ふと、チャイコフスキーの交響曲第4番を聴いてみたところ、やはりこの演奏はすごいな。と驚いたところです。
■大音量のスヴェトラーノフ
音楽は軽量な方が、表情もつけやすく、楽器も少ないほうが音色も済んできます。ただ、大音量というのはかえって難しいものです。
スヴェトラーノフは、強奏の権化ではありますが、時代と曲によってはこの演奏スタイルが合うことも多々あるのです。
■曲の流れ
第1楽章冒頭のファンファーレがゆっくり鳴り響き、中に放り込まれます。2楽章は緩徐楽章。3楽章はピチカート演奏が主になりますが、バイオリンが壊れたり、傷んだりしそうな弾き方です。演奏者の指も痛かったのではないのでしょうか。
そして第4楽章、大迫力の洪水。フィナーレは、CDで聴くと音が割れています。会場で聴いても相当なものだったのではないでしょうか。
■紹介のCD
アート・オブ・スヴェトラーノフ』 スヴェトラーノフ&ソ連国立交響楽団 Box set, の1枚です。
レーベル: Scribendum
ASIN: B00C07V370