ブラームスが交響曲をつくろうと思って、完成まで21年間かかったと言われています。ずっと作り続けていたわけではないのですが、最初の交響曲へのプレッシャーでしょうか。
ところで、第1楽章冒頭と第4楽章の終盤は、クラシック音楽をあまり聴かない方でも何かしらで耳にしていることが多いかと思います。私は最初この曲を買い求めるに誰の何かがわからなくて、苦労しました。
なんといっても、冒頭部分は幾重にも音が重なるため、鼻歌程度で説明しにくいのです。第4楽章の凱歌的な部分はわかりやすいかと思います。
■おすすめ
最初におすすめするのは、ギュンター・ヴァント指揮のものです。北ドイツ交響楽団のものは、全集でも出ています。
ブラームス交響曲第1番については、最初非常に速いテンポで、これで大丈夫かと心配になるくらいですが、最初だけ違和感があるだけで、以降は重厚です。正確な演奏とともに最後まで盛り上がります。
聴いていて模範的なのは、カルロ・マリア・ジュリーニ指揮のものです。ゆったりとしたテンポで、こちらも重厚です。ジュリーニ指揮の場合、他の演奏を聴いても思いますが、イタリア人指揮者とは思えないものです。
曲自体が暗から明へとわかりやすく、はじめてのクラシックにもおすすめです。