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第67話 指揮者 ユーリ・テミルカーノフ

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1988年にエフゲニー・ムラヴィンスキーが亡くなって、跡を継いだのが、ユーリ・テミルカーノフです。
稀代の名指揮者の後ですから、大変であろうことは想像できます。それにしても、レニングラードフィルの楽団員、日本の評論家、海外の文献いずれ

もユーリ・テミルカーノフについてはひどい言われようです。
世界屈指になりつつあった楽団を普通のレベルに落としてしまったような印象です。実際は、ムラヴィンスキーの影響が強く、その反発や、期待が大

きすぎたゆえの落胆、指揮者によって解釈が違いによる戸惑いなどがあるようです。

■チャイコフスキー 交響曲第4番、5番、6番
強弱とテンポの動かし方が受け入れられるかどうかだと思います。ムラヴィンスキーと別物として聴けば、そんなに悪くはないかな。と思います。
録音なのか、結構音を大きくしないと聞き取りにくい部分もあります。交響曲4番がこの演奏にはあっているように思います。

 

■ショスターコーヴィチ 交響曲第5番
ブリリアントのテミルカーノフエディションにあったものを聴いてみました。
これは、演奏が下手です。素人でも間違いがわかります。テンポや力強さは良いものがありますが、単品では売りにだせないと思われます。
このボックスには、地味ながら、あまり聴けない曲も入っていますので良いものですが、意外と価格が高めです。

■実演
数年前、読売日本交響楽団との共演がありました。棒を使わない指揮は、格好良く決まっています。この格好のつけ方で好き嫌いがあるのかもしれませんが、ムラヴィンスキーとは違うのですから、良いのではないでしょうか。
演目は、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲と交響曲第5番。
交響曲第5番については、やはり最初が弱音・ゆっくり過ぎて心配になりましたが、進んでいくと、テンポもはやまり迫力も出てきて、瞬間レニングラードフィルを思わせるような部分もありました。やはりロシアの指揮者で、肝心なところは押さえています。

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