クラシック音楽、特に交響曲のように長くなると、何度も聴いて、急に「良くなる」「わかる」時がきます。
ブルックナー作曲の交響曲は、どれも重厚長大で最初のころは、もてあまし気味でした。
交響曲第4番「ロマンティック」、交響曲第7番あたりが、ブルックナー入門編としておすすめされていますが、今は大好きですが、当初はそれでも厳しいものでした。
そんな中なんとなく手に取ったのが、このCDです。
繰り返しの中徐々に盛り上がり、静謐になり、また盛り上がる。初めて、第1楽章の最後を聴いたときは、格好良すぎて震えました。
印象的なメロディの第2楽章、3楽章までの「未完成」交響曲で、静かに終わります。
ムラヴィンスキー指揮のブルックナーは、他に7番、8番がありますが、あまり録音がよくありません。このCDは、1980年演奏ということもあり、録音もよく、細かい部分を聞き取ることもできます。
この9番をきっかけに、他のブルックナーも楽しめるようになりました。ムラヴィンスキー指揮のものはないのですが、5番、6番も好きな交響曲です。
■ディスクデータ
ブルックナー作曲 交響曲第9番(1980年) 演奏:レニングラードフィル 指揮:エフゲニー・ムラヴィンスキー レーベル:ALTUS(ALT186)