10月末に開催される東京モータショー。
今回も、海外メーカーの参加が少なく、盛り上がりに欠けそうで心配されています。
国産の新型車も目玉が少ない中、新型カローラ(セダン、ワゴンタイプ)が発売されました。
■少し大きく
先に、カローラ・スポーツが発売されており、5ナンバーの枠からはずれました。
今回のセダン、ワゴンは、カローラスポーツと比べてもデザインも違和感なく、大きさも受け入れられものになっていると思われます。
それでも海外仕様とは異なり、日本用にサイズダウンしているとか。場所によって求めるものがこうも違うと、世界で車を売るという難しさを感じます。
■先代のカローラ
従前のカローラが、小型化しようとして、ヴィッツのシャシーを使い、走りも質感も下がってしまったのは残念でした。曲がりやすい、見通しが良いなどを売りとして、高齢者向けにアピールしてデビュー。マイナーチェンジで、派手な顔つきになり、若干人気を取り戻しましたが、近年、ない苦しい世代だったようです。
そのカローラの後期型を試乗しましたが、乗ってみると値段の割には今ひとつでした。
W×Bのフィールダー、ハイブリッド。まっすぐ走る分にはそれなりですが、曲がるときの質感がよくありません。ステアリングが、急に切れ込む感じがあります。
車の幅が狭く、長さはそこそこありますので、今考えるとかなりアンバランスだったのかもしれません。内装もプラスチック部分は少し安っぽく感じました。
5ナンバーのサイズにおさめると、このあたりが限界だったのかなというところです。
■新型カローラについて
セダンのデザインがよいと感じました。
このところワゴン(フィールダー)を主軸にしていただけに、セダンのフォーマル感が受けるかもしれません。
10月1日時点では、納期は1~2ヶ月と在庫を置かない現在の流通から考えると、新型車の割に納車は早いようです。
価格は、車格の割にはそんなに高いとは思いませんが、カローラという名前だとどうでしょう。
なお、トヨタの主力セダン、アリオン・プレミオはいずれ廃止になるようです。
かつてのカリーナ、コロナよりカローラが大きいのでは格好つかないのでしょう。
トヨタもじわじわと車種の整理がすすんでいますが、日産ほどあからさまに見えないのは戦略のうまさなのかもしれません。
カローラは台数がでて商売になる車ですから、どのくらい売れるかがこの車の評価のすべてです。売るためには、少しずつ他車よりよくないといけません。
ライバルが多い中どの程度売れるのか。失敗に終わるのか。「カローラ」の生き残りをかけた戦いが始まったところです。