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第88話 長大で重厚な交響曲「マンフレッド」

交響曲
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チャイコフスキーの交響曲については、折に触れてきましたが、7曲目の交響曲「マンフレッド」は、まだ話題に挙げていませんでした。
標題があるため、管弦楽曲と紹介されることもあります。また、番号がついていないのですが、交響曲第4番と第5番の間に作曲されました。

■曲の特徴

「長大で」と題名に書きましたが、「冗長で」といったほうが良いのではと私は感じます。また、迫力がある曲ですが、繰り返しも多く、うるさく感じることもあります。ところどころ、聴きどころ、迫力、メロディーの良い部分はありますが、ポイントが絞れていないというか、交響曲第3番にもそんな感じですが、チャイコフスキーの下手な部分が出ています。
そんなことも有り、名曲、高評価というわけではないので、録音も少ないです。
交響曲第4,5,6番をセットにした「後期交響曲集」は、様々発売されていますが、そこに含まれることはありません。また、単独で購入するほどのものでもなく、演奏の演目に入ることもほとんどないため、聴く機会も少なくなってしまいます。

構成は、4楽章です。物語があるのですが、照らしあわせて聴くという曲でもありません。

第1楽章 アルプスの山中を彷徨うマンフレッド
第2楽章 アルプスの妖精
第3楽章 山人の生活
第4楽章 アリマーナの地下宮殿

第1楽章の最後等は結構格好良いです。4楽章まで通しで聴くと、最後は静かにいつの間にか終わっています。

■おすすめの録音

取り上げるおすすめCDは、
レーベル:Venezia No.CDVE04379(2枚組)
ロシアからの輸入盤で、現在は廃盤となっていますが、他のCDでも同様のものがあるかと思います。
指揮者は、ゲンナジー・ロジェストヴェンスキーです。
このCDは、収録時間の関係か、マンフレッド、第5番、第6番「悲愴」の2枚組で、第5番が1枚目に第1楽章、2枚目に第2,3,4楽章となっています。
力強い演奏ですが、曲の性質上、うるさくも感じます。交響曲第5番、6番は名演と言って良いかとおもいますが、「マンフレッド交響曲」については、聴き疲れしてしまいます。

以前、小林研一郎指揮のものも聴いてみましたが、やはり冗長でうるさいという印象が残りました。所々は良い曲なのは間違いないのですが惜しいところです。
聴いたことはありませんが、部分的にカットしたものなどもあるようです。手を加えるとまた違うものになってしまいますから、おすすめはしませんが、放おっておけない魅力のある曲なのかもしれません。

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