年末になると、ベートーヴェン作曲・交響曲第9番「合唱」がいろんなところから聞こえてきます。
コンサートも多く企画され、今年は、かなり増えそうです。
ヨーロッパでも祝祭的や記念日的な時に演奏されるそうですが、機会は少なく、年末ということでもないようです。
今日紹介するのは、レコードで、「フルトヴェングラー・ステレオ名演集シリーズ」のものです。
例によってディスクユニオンで購入しました。他の盤に比べると、「疑似ステレオ」(エレクトーラ・ブライトクラン)盤は安く買えるようです。(この盤は1500円位で購入しました)
人や機械が手を加えたものは好まれないのでしょうか。リマスタリングの一種と思えば悪くないと思います。モノラル版のフルトヴェングラー指揮の「第9」もいくつか持っていますが、ステレオで聞けるというのは「嘘」でも楽しいものです。
もし現在の技術で、本気で「疑似ステレオ」を作れば、もっとすごいことになりそうですが、当時の技術者は、モノラルを生かして、音の広がりを作るという不思議なことをしています。
このレコードを聴くと最初は、違和感はありますが、だんだん自然になってきて、ただ演奏自体の凄みはすこし薄れているような感じもします。
それにしても古いレコードですが、当時の価格で「3,600円(2枚組)」です。どれほど期待を込めて、東芝EMIが発売したかがわかります。パッケージはシンプルですが、内側に写真や、しっかりとした解説。ブライトクランクについての解説も詳しく載っています。
今年の年末は、生演奏で「第九」を聴けるでしょうか。