将棋界で60年以上、77歳の加藤一二三九段が23歳の棋士に敗れて、引退となりました。
スポーツだと、競技寿命は延びてきていますが、40歳前後で引退する方が多いようです。
将棋は、体力より読みや思考力ですから、若い人の方が有利な点もあり、ベテランの経験が生きる点もあると思います。
落語家の方は、年をとり口調が遅くなったりして、「間が良くなって、名人の域に達した」なんていわれます。
■指揮者は生涯現役?
オーケストラの指揮者はどうでしょう。指揮者の場合、聴き手との「勝負の世界」で、オーケストラに呼ばれなくなったら、「強制引退」もあるかも知れません。
中には体調を崩したり、引き際を見極めて引退する方もいますが、「生涯現役」の方も多く、80歳以上でも元気に指揮台にあがり、神のような扱いで、評価を上げている方が大勢います。
先日亡くなった、ジョルジュ・プレートル氏は言わば、若いときは一般的な指揮者でしたが、晩年の数年で評価が急上昇。2010年のニューイヤコンサートはかなり話題になりました。
ギュンター・ヴァント氏は、若いころは、細かすぎる音楽で、評価は高くなかったそうですが、80歳を過ぎて余裕がでてきて、良くなった等といわれます。
もちろん、評価する方(評論家)の意図や流行もありますから、指揮者自身は変わらずやっていると思っている事も多いようです。
指揮者の方は、比較的長寿の方が多いように感じますが、音楽の作用なのか、常に考えているからなのか、秘訣があるのかもしれません。
加藤一二三九段については、これから、ユニークなキャラクターを生かして、テレビなどでの活躍が期待されているとの事です。お元気でご活躍ください。
加藤一二三さんのタイトル(Wikipediaより引用)
タイトル | 獲得年度 | 登場 | 獲得期数 | 連覇 | 備考 |
竜王 | - | 0 | - | - | |
名人 | 82(第40期) | 4 | 1期 | 1 | |
叡王 | - | - | - | - | (加藤現役時は非タイトル戦) |
王位 | 84(第25期) | 3 | 1期 | 1 | |
王座 | - | 0 | - | - | (非タイトル戦時代の優勝1回) |
棋王 | 76(第2期)-77 | 3 | 2期 | 2 | |
王将 | 78(第28期) | 5 | 1期 | 1 | |
棋聖 | - | 2 | - | - | |
旧タイトル | 獲得年度 | 登場 | 獲得期数 | 連覇 | 備考 |
九段 | - | 0 | - | - | |
十段 | 68(第7期), 80-81 | 7 | 3期 | 2 | |
登場回数合計24、 獲得合計8期(歴代9位タイ) |